JEWELRY ICE
THE CRYSTALS OF HOKKAIDO IN JAPAN
Photographer HIDEO KISHIMOTO
北海道で3番目に長い十勝川。広い十勝平野をゆったりと流れ、太平洋に注ぐ。 その十勝川の河口、豊頃町大津の海岸には毎年1月、2月、幻想的な光景が現れる。 凍った十勝川の氷が、日中の暖気などで割れて海に流れ出す。それらが高い波によって海岸に、2km近くにわたって打ち上げられるのだ。大きな板氷やラグビーボールのような形のもの、こぶし大の球形のものなど、形はさまざま。時には複雑な形態のクリスタルガラスのオブジェのようなものまで出現する。 そうした透明な塊は光を浴びると、キラキラとまるで宝石を思わせる輝きを発して海の奇跡と称したくなる情景を展開するのである。 気象条件によって異なる表情を見せる氷塊は、見る者を惹きつけてやまない。 |